アダム徳永の女神覚醒アカデミー

エヴァセルフラブ秘儀レポート

女性が女神として覚醒に至る秘儀のレポートです。

川俣浩子さん(仮名)/ 38

1日目
牡羊座満月。午後から出かける予定があったので、午前中に秘儀を行った。反り返る際の首の痛み対策として、来客用の厚めの高反発マットレスを出してきて、その上で秘儀を行っていくことにした。まず、マットレスの上に座り、壁にもたれて気光天を行った。1周目から手のひらがじんじんとして、下腹部が熱くなる。4周目あたりで頭頂部と会陰が熱くなり、7周目の途中から骨盤辺りが痙攣し始めた。8周目に入ったところで、ひさしぶりに屋根の上に『白い人』の気配を感じた。『白い人』は、いつからか私の近くにいる霊体のようなもので、人の形をしている白い光なので私は勝手にそう名付けている。ときどきコルコバードのキリスト像くらいの大きさになって、屋根の上からこちらを眺めていたりする。9周目で喘ぎ声が出るくらいにエネルギーが回ってきた後、10周目で白い人が降りてきて私の身体を撫で始めたので、それで完全にエネルギーが満ちて、苦しいくらいになってきたので気光天を終えた。

次に、壁にもたれたまま丹田呼吸とアダムタッチを同時に行っていった。気光天で喘ぎすぎて少し呼吸が早まったので、まず呼吸をゆったりと落ち着けて、意識を鎮めていった。自分の身体をアダムタッチしていく、その私の右手を、白い人がずっと撫でていた。そこから白い光が流れ込んできて、頭頂から吸い込む天の光と混ざり合って、私の身体は白い光と金色の光のマーブル模様で満ちていった。最初に両足を触れていく。両足全体を触れ終えたあたりで自然にゆっくりと腰が動き始め、エネルギーが練られていった。そのままお腹に移動したが、あまりに熱かったので、いったん左腕に移動して、呼吸が早まらないようにゆったりとした意識を保つようにする。腕をアダムタッチしている間、白い人が私の背中を撫でていて、そこからまた白い光のエネルギーが流れ込み、その流れに合わせるように背中がのけぞり、首が軽くゴキッと鳴った。壁にもたれているときの首対策も課題。

全身が震えて喘ぎ声も強くなってきたので、いったん仙骨に触れながら、なんとなく、呼吸をとにかくゆっくりにして、全身の力を抜くように努めてみた。すると、丹田周りに集まっていたエネルギーが全身に分散していくのを感じ、ふわっとした感覚が起こり、皮膚の内側が宇宙空間になった、と感じた。ふわふわとたゆたいながら、全身に気持ち良さが満ちたと感じたので、マスターベーションに入った。まずは壁にもたれたままジョイパールに中指をあててじっとしていると、白い人は白い光の玉になって私のまわりをくるくると飛び回った後、また人の形に戻り、私の身体を撫で始めた。見よう見まねでアダムタッチをしているようだった。身体を横たえると、周りに花畑が広がった。ちょうど外から鳥の声が聞こえた。ゆっくりとジョイパールにアダムタッチをしていく。白い人は私の横に立って私を眺めている。骨盤が痙攣してくる。そこであえて力を抜いてみると、エネルギーが全身に行き渡って、全身が震えるような、痺れるような、なんとも不思議な感覚になる。

「力を抜く」「力を抜く」「力を抜く」と頭の中で言葉が繰り返される。指の動きを早めていくと、腰がゆったりとした前後運動を始めた。それと同時に、頭の中に、私が苦手に感じている人たちの顔が流れ始めた。次々にいろいろな顔が現れて、どうしてこんなに苦手な人がたくさんいるのだろうと、うんざりし始めた。もっと内観が必要なのだろうか。その瞬間に、頭の中でパンッと言葉が弾けた。「私はただ私のことに集中していればいい」「私は私のことに集中していればいい」周りを気にしすぎることを、もうやめて良いのだという、最後の許可が下りたように感じて、嗚咽がこみ上げてきた。白い人が横に座って微笑みながら私の額に手をあてていた。額から白い光が流れ込んで私のハートに注がれていく。そしてハートから全身へ、白い光が広がっていった。

嗚咽を漏らしながら、ジョイパールに触れる指を再び早めていった。丹田にエネルギーが集まっていき、骨盤が激しく痙攣しはじめる。丹田を中心に腰まわりが直径1mほどの赤い球体でくるまれているように感じる。熱がどんどんと高まり、これが爆発したら身体はどうなってしまうんだろうと不安になり始めた。溜まったエネルギーがあまりにも大きすぎて、打ち上げるのまでに時間がかかったように感じた。途中でこわくなって何度か引き返したりもした。大丈夫、大丈夫と言い聞かせながら、腰が持ち上がり、身体が反り返り、オーガズムを迎えると同時に、エネルギーを呼吸で吸い上げた。

一番大きなエネルギーが打ち上がってから、5回位余波が上がって、その勢いが去っていくと、私は宇宙空間の中に漂っていた。私のまわりを光の玉になった白い人がくるくると回っていた。ひさしぶりにこの場所に戻ってきたような気がして、嬉しくてまた嗚咽が込み上げてきた。涙と汗と鼻水とヨダレでぐしゃぐしゃになったまま、しばらく光の玉と一緒にくるくると宇宙空間の中を舞うように泳ぎ回って遊んだ。気づくとまた花畑の上に横たわっていた。花がいつしか私の身体を覆っていった。土に戻る喜びを感じて嬉しくて私はまた泣いた。膣から花が私の中に入ってきて、皮膚の内側が花で満たされた。そして皮膚をやぶって花が伸びていき、私は土となり、安らぎと幸福感の中、意識が鎮まっていった。

白い人と初めて意識がつながる。「あなたはだれですか」と質問すると、「ひさしぶり」と返事がきた。私も「ひさしぶり」と返して、しばらく「ひさしぶり」と言い合って笑った。そうだ、旅の途中で出会ったのだ、ついてきてくれたのだと思い出して、初めて「ありがとう」と伝えた。折しもこの日、友人の届けてくれた牡羊座満月の星読みが「自分に集中することが世界貢献」というメッセージだった。世界のために、自分に集中しようと思った。力を抜いて、私はただ私のことに集中していればいい。

2回目
今日はなんだか頭の中がすごくごちゃごちゃしていて、なかなか秘儀を始められなかった。かつ、デリケートゾーンに少し肌荒れがあり、今日はオイルを使っての秘儀はやめて軽くにしておこうと思いつつ開始した。身体が冷えているように感じたので、気光天の前に丹田呼吸法を行った。呼吸だけを3回と、マントラも合わせて3回で、身体が隅々まで温まった。

気光天。1周目、トーラスのイメージとともに昨日と同じ花畑に降り立つ。ビッグバンの光を放射すると同時に、風景がすべて消えて宇宙空間になった。金色の玉に覆われるとともに身体が浮いていき、黄金の柱を天に上げると全身が金色の光で満たされた。2周目、2呼吸目に吸い降ろした天の気とともに、金色の龍が頭頂部から下腹部に入ってきて、吐く息でトーラスの流れる間ずっと、下腹部の中を泳ぎ回っていた。光を放射すると同時に身体から出ていき、金色の玉に覆われた私のまわりをくるくると泳ぎ回った。金色の龍はそのまま部屋の中を泳ぎ続けた。この日も気光天は10周行い、後半は浮遊感が続いた。

今日は丹田呼吸だけでなくマントラも合わせてアダムタッチを行ってみた。それからなるべく全身の力を抜いて、エネルギーが隅々まで行き渡るようにした。全部丹田に集めてしまうとエネルギー量が膨大すぎて抱えきれないような気がした。マントラと丹田呼吸を繰り返しながら右足からアダムタッチをしていく。身体がとても満たされて、エネルギーの振動が全身に行き渡っていく。心がとても安らいで幸福感で満ちていく。

部屋の中を白い光の玉と金色の龍がくるくると遊び回っている。大きくなったり小さくなったり自由自在にくるくると泳ぎ回る。マントラに集中できたときのエネルギーが、そうでないときと全く違ってくるのがおもしろい。しっかり集中してマントラを唱えると、体内のエネルギーの圧がぐっと高まる感じがする。左足から左腕へ。エネルギーがたくさん流れてきて、つい丹田にぐっと集めそうになるのを、今日はあえて力を抜いて、分散させる。力を抜くたびに全身にエネルギーが行き渡っていくのが心地良い。それとは別に、イメージで下腹部に赤い色をためていき、身体では分散させ、イメージでは集めるということを同時に行っていった。お腹のアダムタッチをしていると、さすがにエネルギーの圧が高まってくる。最後に胸にふれると、喘ぎ声がもれて身体が反ってくる。満ちてきたのを感じてジョイパールに触れる。

ジョイパールに中指をあてると、ものすごい勢いでエネルギーが流れ込んでくる。そのエネルギーの急流に乗って、そのまま一気に吸い上げる。吸い上げたエネルギーの流れに乗ってオーガズムを迎えた。頭頂に向かって何度かエネルギーが突き上げた後、もう一度だけ息を吸い上げ、ジョイパールに中指を当てたまま、ゆっくりと横たわった。横になると身体がどんどんと浮いていき、宇宙空間に戻っていった。白い光の玉が一緒についてきて、金色の龍も一緒についてきて、とても遠くの宇宙に来たと感じた。昨日の秘儀のあと、この白い光はもと居た場所に戻るときなのかもしれない、と感じたことを思い出した。ここが、もと居た場所なのだなと分かった。白い人だった白い光の玉は、ここでもう大丈夫だと言って、あとはひとりで帰るというので、今までありがとう。今までありがとうと、言い合って、さようなら、さようならと、言い合った。なんだかさみしくて泣きながら白い光を見送った。泣いている私をなぐさめるように金色の龍がくるくると周りを回った。そしてそのまま金色の龍と一緒に地上に、私の部屋に帰ってきた。

横たわっている私の身体を、金色の龍が出たり入ったりする。そうしているうちに、手のひらに金色の丸い穴が空いて、その穴が空いた途端に全身が激しくガタガタと震えはじめた。ガタガタガタガタと、しばらくそのままでいたけれど、咄嗟に両手のひらを合わせて合掌のかたちにすると、震えがおさまってとても静かになった。神棚の前で手をあわせているときのような、とても静かな気持ちになったので、そのまま秘儀を終えた。

3日目
昨日に引き続き頭の中が落ち着かない一日だった。スケジュールが立て込んでいることもあるけど、秘技で上方向のエネルギーに傾いているのかもしれないと思い、電車移動中に気光天のグラウンディングを何度も行った。そうすると頭の混乱が少しおさまり、身体も動かしやすくなった。やはり私は浮きやすいのだなと再認識して今後も気をつけることにする。

昨日の秘技の終わりに手のひらに金色の穴が空いた部分が、今日も引き続きむずむずするときが度々あり、その都度手を合わせて合掌するとおさまった。なんとなくその流れで、今日は合掌をした状態で気光天を始めてみた。浮きやすさを感じたので、グラウンディングも毎回やりながらまず3周行う。合掌した手がピリピリしてきたので途中で離して体をさする。最後は膝の上に乗せた。視界が金色に眩しくなっていく。エネルギーが満ちてきたのか手がわなわなと震えてくる。再び合掌すると落ち着いた。第三の目が大きく開いて、私の内側を見つめているのを感じる。私の「恐れ」を見つめている。そしてそれを焼き尽くそうとしている。

先日交わった人の顔がふと浮かんできて、全身に小さな震えが走った。湯気のような煙のような、ふわりとしたエネルギーが体を包み込み、徐々に身体の中を漂いはじめて、ゆらゆらとしたエネルギーに乗って私の身体も揺れ始め、しばらく舞うような動きをしたあと、自然に丹田に両手が重なって止まった。トーラスの流れに乗って身体が反り返り、ビッグバンの光とともに骨盤が小さく痙攣をはじめた。腰がゆっくりと前後運動をしはじめ、小さな喘ぎ声が漏れ出す。体の力を抜くようにしてみると、体全体がポカポカとしてきた。パームタッチとアダムタッチをしたあと、昨日から治っていない陰部の肌荒れ部分に右手中指をそっと当ててエネルギーを流してみる。

今日はなんだか、エネルギーで遊んだだけのような感じだ。私はこの肉体に閉じ込められていることはとても嬉しいと感じていて、この肉体というものをもっともっと感じたいと思っている。そのような思いが浮かんできて、幸福感に満ちて、この日は秘儀を終えた。

4日目
時計を見るとちょうど2:22だったので、ひとまず気光天を22分間やってみようと思って秘儀を始める。5分経過。全身に痺れが広がり、電気を帯びたようになっている。私という神の欲望は何なのだろうかという問いが浮かぶ。私はいつもセックスに対して本当にいろんな場面で養成ギプスをつけてきたな、ということがふと浮かんでくる。いろんな痛みとも付き合ってきたし、今でも仕事中はそれをつけているようなものだ。プライベートでもつい外し忘れてしまったことはあったけれど、今は、本当にリラックスして人と交わるとき、私はそれを全部外して自分を解放してしまっている。だからどこまでも飛んでいってしまうのかもしれない。などと取り留めもなく流れていく。

10分経過。身体がふわふわと浮いていくような、身体の感覚がなくなるような、身体がなくなるような、なんともいえない感覚が広がっている。私は表現することを恐れている、という思いが次にふと浮かんできた。この陰部の肌荒れは自分でかけたブレーキなのだと思う。このために秘儀をしっかりできないようにしている。今日もオイルは使わないでおこうと決めて始めているけれど、そうすることで深く入らずにすむ。私の中にはもっといろんなものが眠っていると感じていて、それを本当は出してみたいと感じているし、見てみたいと感じている。

こうしてレポートの提出を始めたことで、もっと深いものが見えてしまいそうで、それを文字で具体化していくことを恐がっている。身体がバラバラになるようなエネルギーの激流自体もこわがっている。私は愛することに何の恐れも無い。それはもう、そのテーマは終えているからだと思う。私は今、表現することをテーマにしようとしているのだと思う。だから、表現することがこわくてたまらない。

15分経過。眉間に圧迫感を感じる。呼吸とマントラは続けながら、アダムタッチをしていくことにする。第三の目が開いて内側を見つめているのを感じる。身体がどんどんと重くなっていくのを感じる。力が抜けているのだと気づく。「愛しているよ」という言霊が身体の内側から溢れ出てくる。それが延々と繰り返されていく。屋根の上に観音様のような形をした白い大きな存在がいる。白い人とは全く気配が違うのがわかる。これは地球の観音様だ。「こんばんは」「こんばんは」と挨拶を交わした。

22分が経った。「愛してる愛してる愛してる」「愛してる愛してる愛してる」ぶわりとしたエネルギーを帯びた言霊が延々と勢いよく溢れ出てくる。言葉にしたい。言葉というものはなんておもしろい道具なのでしょう。この音の振動だけで世界を作り上げる。なんておもしろい道具なのでしょう。私は言葉が好きだ。私は言葉を愛している。心地良い。楽しい。おもしろい。大好き。私は言葉によって生きている。私は言葉によって生かされている。愛してる。愛してと、愛してる。そのような想念が流れていって、その間ずっと私はお腹と胸にアダムタッチをしていた。横になり、右手中指をそっとクリトリスに当ててみる。首が反って腰が前後運動をしはじめる。背骨全体が反り返り、エネルギーが一気に頭頂へと抜けていった。目を開くと、部屋の中が金色で満ちていた。

5日目
最近予定が立て込んでいたため、今日は一週間ぶりの出勤となった。日が開くとなかなか勘が戻らない。二人目の接客からやっとエネルギーが巡り始める。高原状態に入ると私はスター状態のマリオみたいにピカピカになって、大抵の波は乗りこなせるようになる。私はこっそり自分のハートから白いプラグをそっと伸ばして、相手のハートに接続する。つながったハートの間を白いエネルギーが行き交って、その流れによって私はエクスタシーを感じていく。

気光天をはじめる。最初は身体がぼんやりとしていたが、天からの気を吸い降ろしてくるたびに、身体がくっきりとしていく。トーラスを巡らせるとき肉体の存在を強く感じるけれど、白い閃光とともにそれもすべて消滅し、無の世界へと意識が移動する。金色の光の球体の中で、私は神の意識として無の空間の中に存在している。吸い降ろして、吐いていく。そして吐ききって、吸いはじめる、その隙間の中に、無が存在する。有と無の螺旋構造の中を天に向かって意識が登っていく。有と無と有と無と有と無と有と無の多重構造。

鳥の声とともに、部屋の中に何かがやってきた。人の大きさくらいの真っ白な存在。観音様、と思い浮かぶ。手のひらがまたじんじんとしてきたので、合掌をしてご挨拶する。「我は、神なり」と声に出す。全身に総毛立つような感覚が流れていく。私と観音様は向かい合ったまま、空高く空高くへと浮き上がっていき、ともに山々を見下ろしていた。私は渾身の丁寧さで、「我は、神なり」というその響きを山々に響き渡らせた。そして観音様を地球に残したまま、私は宇宙空間へと浮き上がり地球を眺めていた。私はまた渾身の丁寧さで、「我は、神なり」という響きを、地球に向かって降ろしていった。地球まるごとに「我は、神なり」という言葉が響き渡り、次の呼吸で私は元いた部屋に降りていった。

目をあけると、目の前に観音様が立っていて、ほほえみながら右手中指を私のほほに触れて、しばらくほほを撫でたあとその中指を私の眉間に当てた。「もっとよく見なさい」と観音様がいう。そのまま気光天を2周くりかえす。"もっとよく聞きなさい"と観音様がいう。骨盤から始まった震えが全身に広がっていく。眉間にあてた中指から、観音様が私の体内に入り私のハートの中で小さくなって、ほほえみを浮かべて立っていた。私はハートに手をあてて、もう一度気光天を行う。「我は、神なり」と響くたびに「よきこと"」と、観音様が歌うようにささやく。

私をくるむ金色の光と、ハートの中の観音様をくるむ金色の光の二重構造の金の玉が生まれ、私と観音様で同時に気光天をおこなっている状態になった。トーラスは二重構造になり、光をはなつとき、私の体内が観音様のはなつ白い光で満たされ、金色の玉をはなつとき、私の体内が観音様のはなつ金の光で満たされた。私の皮膚を境目に、多重構造の宇宙空間が内と外に存在している。最後に観音様が"まことに、よきこと" とささやいて、頭頂部から出ていき私の隣に立った。

アダムタッチをはじめた。少し汗をかいている。今日はなんとなくお腹がさわりたくなったので、お腹から触れ始める。お腹の中に宇宙空間を感じる。頭頂から光の線が伸びて根源の神とつながっているのを感じる。私の体内の宇宙空間と私を取り囲む宇宙空間を感じる。私達は大きな木につらなる一粒一粒の木の実のよう。外側の宇宙が、内側の宇宙をやさしくやさしく撫でている。お腹の中に地球がある。宇宙である私がそれを優しく撫でている。「もっとよく見て」もっとよく聞いて「地球の音を聞いて」声が聴こえる。地球が歓びに震えているのを感じる。私は地球を宿した母の意識になり、地球にアダムタッチを続けている。丹田に手をあてる。私は地球の上に座っている。大地の上に。

右足に触れていく。私は地球であると感じる。「もっとよく聞いて」もっとよく聞いて"左足に触れていく。触れていく箇所が溶岩のように溶け出していく。生きている。「もっとよく見て」全身に鳥肌が立つ。命を感じる。生命の喜びが私を満たしていく。私の体内をさまざまな風景が流れていく。美しい地球のかけらが浮かんでは消え浮かんでは消えその美しさに全身が震える。地球のありとあらゆる生命体が私の体内で喜びを放っている。「もっとよく聞いて」もっとよく聞いて"とても高い高い周波数の音が聞こえてくる。これは、地球の愛の音だ。

横になって、オイルはつけずにクリトリスに中指をそっと触れる。エネルギーがすごい勢いで流れ込み、右腕がわなわなと震える。丹田に注ぎ込まれたそのエネルギーを呼吸で吸い上げていく。3度目の吸い上げで小さなオーガズムを迎え、そしてしばらくその状態が続いた。バラバラになっていく地球が巻き戻しをするように、もとの状態に戻っていく様子が見えた。宇宙の中のさまざまな星から、天使たちが地球に向かって飛んでいくのが見えた。私は宇宙空間にぷかぷかと浮いて微笑みながらそれを眺めている。私はまだ遠い。

6日目
呼吸とともに鳥の声が体内に飛び込んでくる。透明になった身体に、ただ鳥の声だけが存在する。白い光を放つと同時にそれもすべて無に帰る。金色の光にくるまれて、私はその「無」を見つめている。もういちど交わりたいという思考が、ふと浮かんでくる。執着してはならないという声が帰ってくる。エネルギーの繋がりを感じ取れば、いつでも交わることはできる。

白い人をもと居た場所に送り返したことで今もずっとつながることができている。物体としての形を持った存在を目の前に置くことはできないけれど意図することでエネルギーの接続ができる。握りしめずに、手のひらを開いてもと居た場所に置きなさい。そしてただエネルギーだけでつながっている。そのつながりを感じることを意図するのです。

森羅万象がもと居た場所に静かに留まっているのを感じる。そして私はありとあらゆる存在とつながって今ここに座っている。我は、神なり。さっき開いた私の右掌の上で、白い鳥が二羽飛び回っている。二羽の小さな鳥はやがて一羽の大きな鳥になった。大きな白鳥。白鳥が私の身体にまとわりついてくる。その重みを感じる。とても美しい。白鳥が私の額に口づけし、そのまま私の中に吸い込まれていった。声が聞こえてくる。「もっとよく見て」「もっと注意深く」もっと細やかに「目を開いてよく見なさい」。

手のひらが熱くなり、アダムタッチをはじめた。所在なさのようなものを、身体の奥の方に感じ取る。私は何かを禁じている。"もっと感じて""もっと感じて"声が降り注いでくる。触れた箇所が黄金に、輝いていくのがわかる。ポカポカと暖かい。今日はなんだかとても静かだ。鳥の声だけがずっと聞こえている。鳥の声が聞こえてくるたびに、身体が透明になっていく。

中央に歓喜天の描かれた曼荼羅が目の前に現れる。手をひらいてつながる。手をほどいてつながる。歓喜天とつながって私は踊るように腰を動かしている。熱い。歓喜天のエネルギーを感じていくうち熱が会陰から流れ込んでいき、じわりじわりとゆっくりと頭頂に向かって上がっていった。徐々に胸元に移動した手がそのまま自然と喉元にのぼり、中指と親指が頸動脈を圧迫するような形になった。首をしめあげて、私はのけぞって、のけぞったまま後ろに倒れて、頭頂部を壁に打ち付けた。手は再び下腹部へアダムタッチを、下腹部がすごい熱を持っている。「我は、神なり」声が響きわたる。

気が満ちたのを感じて、ジョイパールをアダムタッチしていく。歓喜天とつながっている。我は神なり、という声がずっと低く脳内に力強く響き渡っている。身体が熱くなり痙攣する。熱を逃してしまわないように力を抜いていく。"気持ち良さだけが""唯一の正しさだ"他に正しさなど無いことを私の魂は納得していた。すべては、ただ在る。そしてこの喜びだけが唯一の光。

たくさんの手が私を支え、歓喜天へと捧げられた。歓喜天から流れ込む熱で、私はオーガズムを迎えた。ぼんやりと横たわる私の額を、歓喜天の中指が差し、「もっと目を開け」「なぜ見ないのだ「」見届けに来たのではないのか」と声が響いた。そのまま歓喜天はまた別の次元へと消えていった。

7日目
キャンドルを一本だけ灯して、炎を見つめながら気光天をはじめる。体が透明になり虫の声が私の体をすり抜けていく。静かな喜びが体を満たす。「気持ちよさを探しなさい」立ち上がり、全身で空間に触れていく。手を開いて、意図する、つながる。しばらく空間に触れ続けて、その丁寧さでもってそのまま全身にアダムタッチをしていく。「我は、神なり肉体を経験しに来た」触れた箇所の細胞が瑞々しく振動していく。とても高い鈴の音が聞こえる。それとも虫の声だろうか、鈴虫のような、私は草っぱらに仰向けになって、鈴虫の声と一緒に月を見上げている。草っぱらは一面血まみれで血生臭い。これはいつの記憶だろうか。私の身体も血生臭い。この血生臭い肉体をもって私は人を愛したい。

とても静かだ。ゆらゆらとたゆたうような気配が体を包んでいる。やわらかい綿のようなふわりとしたエネルギーが体を包む。全身に熱い振動が伝わりはじめ、腰が前後にゆらゆらと動きはじめる。ジョイパールにアダムタッチで触れていく。このまま眠ってしまいそうなくらい、とても静かだ

突如として笑いがこみ上げてくる。昨日の歓喜天のエネルギーの残響で、歓びが脳天を貫いていく。かつて深く交わった紅葉の木が目の前に現れると同時に、金色のたてがみを持つエメラルドグリーンの龍が、私の会陰から頭頂へ通り抜けていった。体が崩れてまた戻る。静かにしずかに黄泉の国へ。口からいろいろな音が流れ出しはじめる。ハミングや倍音のような不思議な音。「これは死者を弔う音。消えていった星々を弔う音」左手が首を絞めはじめる。喉を締め付けようとしている。低い音が口から流れ続ける。宇宙語のような不思議な音。死者たちの葬列が去っていく。虫の声だけが聞こえる。すべて過ぎ去っていく。とても静かな時間。

8日目
今日は仕事をしているときに、お客様の纏う赤いエネルギーがはっきりと見えて、身体に触れるとその赤いエネルギーが、私を一気に包み込むように流れてきて、身体が熱を持って引っ張り込まれるように感じた。ここまでくっきりと見えたのは初めてで、今までよりもエネルギーのやりとりがとてもスムーズに感じた。秘儀を続けているせいだろうか。

気光天を二周。今日は体が熱くなるのが早い。赤いエネルギーの循環がよくなっているのを感じる。部屋の中は金色のエネルギーで満たされている。4周目を終えたところで甘い獣の香りが漂ってきて、大きな灰色のオオカミが目の前に現れた。なんだか懐かしく感じる。座って真正面からじっとこちらを見ている。「あなたに力を与えに来た」「もっと重くなれ」「大地に溶けてゆくのだ」。トーラスの流れも光も金色の玉も現れて形を作ってはそのまますべて大地へと溶けていく。アダムタッチをしていく。

触れた個所が下へ下へとすべてが溶けていくようだ。胸に触れていくと私のハートに、オオカミが鼻を寄せて匂いを嗅ぐようなしぐさをする。「重くなれ。重くなれ」そう言いながらオオカミがのしかかってくる。重たい。ああそうだ、全部内側に内側に溜めていくんだ。身体を簡単に跳ねさせないで、すべてを突き上げてくる流れに身体を乗せるのではなく、その反動で力を貯めていくんだ。体の表面はとても静かで軽やかな感触。体の内側には溶岩のようなエネルギーが蓄積されて、どんどんと重くなっていく。まるで丹田に重石が入っているみたいだ。何の前触れもなく口から「かごめかごめ」の歌が流れ出す。

オオカミと目が合って、オオカミのエネルギーが流れ込んできた同時に白い人の腕が現れて私の背中を撫で下ろした。「大丈夫。もっと重くなって大丈夫」「我は、神なり」トーラスの流れが地面へ地面へとひきずられていく。白い光を放つとき、遠くで爆発音が聞こえた。オオカミがのしかかってきて、その周りを赤いエネルギーが取り巻いている。金色の光が降り注いでくる。そのまま私たちは白いエネルギー体になった。

ジョイパールに触れていくと、首の後ろにエネルギーが集まってきて背骨全体が金色に光りはじめた。膣の中に黄金の溶岩のようなエネルギーがドロリと流れ込んでくる。この重い体でどこまで飛んでいけるのか。その重さの中でオーガズムを迎えた。嘔吐するようなうめき声と荒い息と、嗚咽のような声が激しく口から吐き出されていく。生まれた、と思った。今までにないくらいに肉体をありありと感じた。その生々しさに感動しながら全身を強く撫でた。私はまるで初めて息をするように大きく口をあけて、息を吸って吐いた。肉だ。なんという重み。なんという存在感。肉体だ。

9日目
深夜になり眠い中の秘儀をはじめる。まずは気光天。うとうととして集中できない。最近悩んでいることなどが頭の中を巡りだす。本来の流れに身を任せることができますように、大本の流れに身を任せることができますように、根源の流れに身を任せることができますように。祈りの言葉が繰り返し沸き起こり、少し落ち着いてきて、そのままアダムタッチをしはじめる。お風呂上りの皮膚が、パウダーが必要ないくらい乾燥している。最近ケアできてなかったな。踵も爪も、ごめんね、ごめんね。つま先も足裏も、許してね。愛している。

毎日こうしているときに、色んなことが起こったり、いろんな存在が会いに来てくれたりするけども、結局それが何なんだろうという虚しさが少しある。でも私はただこうして触れることがしたいだけで、そこに付随してくるものは睡眠に伴う夢みたいなもので、こうして身体に優しく優しく触れ続けることが、私にとっては本当に大切なことなんだろうと感じる。私を守ってくれているこのお肉たち。必要だからここにある。必要じゃなくったって愛している。ただそこにあるだけで愛している。気持ちいいな。今日はどこまで飛んでいこう。意識が自由に解き放たれて、今日はとてもふわりふわりと舞っていく。この軽やかさと爆発力をあわせたら、すごく遠くまで飛んでいけそうな気がするけれど、どこまでも、もっと遠くまで行ってみたい。もっと見たい、もっと聞きたい、もっと感じたい。横たわって、中指からジョイパールへとエネルギーを注ぎ込む。中指から丹田へ、そして頭頂部へ。愛しい人の顔が思い浮かぶ。幸福感に心をゆだねて、そのままふわりふわりと意識を漂わせつづけた。

10日目

秘儀を始めようとするが、頭の中がぐちゃぐちゃで、疲労感がひどくてなかなか動く気になれない。ほぼ毎日の都心への4時間かけての往復。それにともなう睡眠不足。今年に入ってから電車も人が増えていって、以前はゆったり乗れていた特急も満席が増え、夜は酔っ払いが増えて空気が悪くなった。そういったことの積み重なった疲労感と、時間の使い方が下手くそな自分を責める声で頭がいっぱいになる。

いったん深呼吸をしてみる。その合間に引越し先の物件も探しつづけて、探しものばかり、探しものばかり。外で何か動物が大きな声で叫んだ。「うるさい!うるさい!うるさい!」。一旦爆発して少し落ち着いて、ハンモックに横たわったまま気光天をする。気光天を一周したらまた落ち着いてきて、立ち上がって椅子に腰掛けた。

物件探しの疲れた声が頭の中を占めはじめる。集合住宅に戻るのがこわい。でももう一軒家も疲れた。広すぎるのもいや。やだやだやだ。ため息に乗せて思いっきり声を出す。「あーーーーーーーーーー」「あーーーーーーーーーー」だいぶ落ち着いてきた。考えたってどうにもならない。「ああ〜〜〜〜あ」と声を出しながら大あくびをする。あくびが次々に出てくる。「今の私にちょうど良いお部屋が見つかりますように」。静かにそう祈った。床に敷いたマットレスの上で、ごろごろしながらアダムタッチをしていく。

ああ本当に毎日毎日考えてばかりで疲れちゃったな。ゆっくり呼吸をしながら全身に触れて、最後に中指をジョイパールに当てる。いきなり脳がパンと弾けて、笑い声が出はじめる。笑って笑って大笑いして、咳き込みながらゲラゲラと笑った。ああすっきりした。白い人の右腕だけが現れて、私の身体に積もった埃を払ってくれている。「ありがとうありがとう」。「そちらは楽しくやっていますか?」。意識を向けたとたんに白い人のいる宇宙空間に移動した。私はなぜかまた咳き込みながら笑いはじめる。白い人がぎゅっと私を抱きしめて、すぐにまた私だけ部屋に戻ってきた。ああ空っぽになった。空っぽだ。気持ちいいなあ。「今の私にちょうど良いお部屋が見つかりますように」。再びそう祈って秘儀を終えた。

11日目
眠すぎて、横になったまま気光天を始めてみる。また頭の中が忙しくなっている。物件見学の予定をどうしようかばかり考えている。どうにかして気光天をつづける。白鳥が目の前に降り立ち、こちらをじっと見た。私の発した金色の玉のエネルギーを食べている。アダムタッチをしていく。触れていく箇所が金色に光っていく。その合間合間に思考が挟まってくる。明日の予定、物件情報、次々に流れていく。ふと、別の思考がわいてくる。なぜ罪悪感や羞恥心は嫌われるのだろうか。全部美味しいトッピングではないのかしら。私に罪悪感ってあったのかしら。罪悪感、羞恥心、たしかに10代の頃は持っていたかもしれない。でも性に対する罪悪感とか、それどころじゃなかったから、それだけを特別に感じたことはなかったかもしれない。ずっと生き延びることに必死だったから、その中になにかあったかもしれないけれど、全部もう濁流のなかに、もう全部流れていってしまった。どこからきてどこへいくのか。私はどこからきてどこへいくのか。

全身から赤い湯気がゆらゆらと立ち上る。その赤い湯気の中で白鳥が私を見下ろしている。中指をクリトリスにあててエネルギーを送る。そのままオーガズムを迎え、大きな叫び声を上げた後にひどく咳き込んだ。いつのまにか白鳥は2羽になり、美しく戯れあっていた。首がとても肉感的だ。2羽の白鳥の首同士が絡み合うたびに、そのエネルギーが私の会陰から頭頂部に向けて突き抜けていった。

12日目
夜中の3時に秘儀をはじめる。今日はなんだか今までになく、バケツをひっくり返したような勢いで天の気がザブザブと流れ込んできた。その勢いのままトーラスも噴水が飛び散るように勢い良く弾け飛ぶ。合掌。今まではグラウンディングが弱いと感じて、多めにやったりしていたけれど、浮くのって何が悪いのだったかしらと思い始めて、まあ体から離れても特に問題ない気もしてきて、そんなに人間でいたいかねえと思い始めて、今日からはグラウンディングも、テキスト通りに最初の一回だけ行うことにした。この金色の球体の中は本当に落ち着く。

本当に4時間通勤疲れているなと感じる。それから部屋探しは一旦停止することにして、来月になったら出ている中からパッと決めてしまうことにした。とにかく暖かくて清潔な部屋。私の身体は多分どこかが壊れている。奥の方で何かがずれているのを感じる。だからもう少ししたらそれとゆっくり向き合わなければならない予感がする。だから新しくて清潔な暖かい部屋が、必要だということを忘れないように。とにかく私の身体はまったく、丈夫ではない。膝に手を置く。体が少し温まってきた。

これまでにもう何度も何度も壊れてきたこの身体で、これだけ頑張れているのは、本当に奇跡のようだと思う。ほとんど歩けなくなったこともあったし、毎日毎日痛みでどうしようもないこともあったし、今こうして毎日毎日出歩けているのは本当に奇跡のようだと思う。ありがとうね私の身体。ごめんね、無理させているね。声をかけながらアダムタッチをしていく。「ありがとう。ごめんね」。

レポートを投稿するのがどうしてこんなにこわいのだろう。人目にさらされるのがこわい。面と向かって気持ち悪いと言われることへの恐怖感が、ずっとずっと身体の中に残っている。気持ち悪いという感情は何なのか。それも生命のうごめきだ。気持ち悪さから生まれたものも、すべては気持ち良さの中へ戻っていく。それはとても美しいことだ。みぞおちのあたりに、黒い穴がぽっかりとあいている。ここに気持ち悪さが詰まっている。ブラックホールだ。クリトリスに指を当てたまま気光天を一周すると、いつの間にかブラックホールは消えていた。白い蝶が飛んできて、花畑の上に横たわる私の唇に触れた。私の口の中いっぱいに詰まった花弁が、吐いた息とともに世界中に散らばっていった。

13日目
秘儀を続けるほど、孤独感がつのっていく。この孤独感は私がずっと、地球に来てからずっと抱えているものなのだろう。気光天を二周終えたところで、まぶたの裏がキラキラとしはじめる。そのままアダムタッチをしていく。部屋の中で目にうつるものが、すべてとても生き生きとしている。幸福感。満ち足りた気持ち。そういったものがわきおこってくる。身体が熱い。クリトリスにエネルギーを送る。

もっと自然にまかせてもいいし、もっと全部受け取ってもいい。選ぶ必要もないし、見ることをやめなくてよい」。黄金の光の塊が目の前でひときわ輝いて空高く登っていった。

14日目
お昼前の銀座に到着すると、吹奏楽のパレードが行われていた。嬉しくなってはしゃぎながらしばらく一緒に歩いて道沿いのカフェに入る。席につくと背後から、幸せそうな声の会話が聞こえてくる。ガラス越しにパレードを眺める。眺めているのが好きだ。子供の頃の夢は浮遊霊になることだった。実際もともと私は浮遊霊みたいに、ふわふわと地球の上にやってきて、ある日、肉体を持ってみたいと願ったのかもしれない、と思った。暖かな空間を感じながら、ああ私いまなら死んでもいいと思ってなんだか泣きそうになった。幸福感。満ち足りている。

今日の気光天はとても瑞々しい。講習のあとはエネルギーが満ちている。手もぽかぽかしている。練習のときだけ手が冷えることを思い出してみる。人に触れるとき、喜びよりも恐れを感じているような気もする。もう解除したい。そう思った途端に天使の大群がやってきて、私のハートの一番奥にある壊れた扉のその奥が凍りついているその扉を一斉に燃やしはじめた。私も呼吸で扉の奥に赤いエネルギーを送り込む。扉を燃やそう。

今日はビジネスホテルに泊まっているので、深く入りづらく感じる。やはり飯能の自宅の環境がとても良いのだろうと改めて感じる。私は自分のことを愛せていないなあとふと思った。もっと優しく優しく撫でてあげたい細胞の声をもっと聴きたい。ハートの奥が火事になっている。もう全部燃やしつくしてしまおう。

15日目
お泊りミーティング前に秘儀をするために、一人早めにチェックインさせてもらう。何度も泊まっているお気に入りのホテルなので、昨晩泊まったビジネスホテルよりも落ち着く。気光天をはじめる。上層階だと天の気と繋がりやすく感じる。マンションに住むならコンクリートで、どうせ地の気からは隔たれてしまうのだから、上層階に住むのも良いかもしれないなとふと思ったりした。

手にエネルギーが溜まってきたのを感じてアダムタッチをしていく。これから好きな人に会えるのを予感して、身体が喜んでいるのを感じる。横たわって中指をジョイパールにあてる。下腹部に赤い太陽のような輝きを感じる。溶岩のようなエネルギー。それを吸い上げてオーガズムを迎える。

私にとってオーガズムは死であると感じる。再生のための死の儀式。赤い炎で焼き尽くして浄化する。死の中に入り、没頭し、そして息を吹き返す。そうするとまた新たな場所へ飛んでいける。そんなことをゆらゆらと感じながら秘儀を終えた。

16日目
お昼に宿をチェックアウトして、その後の夜の予定まで終えて寝不足でフラフラしながら帰宅して朦朧としながら秘儀をはじめる。じっくりと光の柱を立てていく。そしてアダムタッチ。眠くて朦朧とする意識の中で、何のためにこんなことをしているのだろうという思考がよぎった直後に、それは本当に大切な儀式なのだという思いが強くわきおこってきた。「これは地球を守るための大切な大切な儀式。私達ひとりひとりが光を発し地球を光で満たす」。自分の身体を撫でているようで地球そのものを撫でているようにも感じる。

この下腹部の中にひとつの宇宙があり、その中心に地球の存在を感じる。アダムタッチでエネルギーが下腹部に集まるにつれて地球がキラキラと輝きを増していく。全身から光の粒子が飛び散っているのが見える。空気中を漂って部屋の中に満ちていく。星空のように見えてとても美しく感じた。

17日目
気光天をはじめる。鳥の声がきこえて山のエネルギーを感じる。山の気配、木々の気配、風、ざわめき、土の匂い。そういったものに囲まれているのを感じる。私はやっぱりこの場の力にとても助けられているんだなということを感じる。身体が解き放たれて緩んでいく。この外の世界との、遮るものがない一体感。やはりコンクリートは地球との繋がりを分離させてしまうんだなと実感する。この場を離れたら私はどうやって自分を守っていたらいいんだろうと少し不安になる。そのくらいこの場の力が素晴らしいのだと、何日か離れていたからこそ、すごく感じる。

空高く空高く、なんの隔たりもなく飛んでいける。あらゆる雑念が些細なことだと感じられる。ここはとても広くて心地良い。宇宙に繋がっている。気は生命。光は無。天は神。マントラをしっかり意識して、気光天を最初からもう一周した。神意識に変わっていくのがわかる。遠くの鳥の声が聞こえてくる。私は地球であり宇宙であり神である。マントラを唱えるたびに、鳥が祝福してくれているように感じる。神意識でいることはなんて楽で、なんて心地良いのだろうと感じる。この状態はすごく楽だ。

アダムタッチで触っていく箇所が、ツヤツヤと輝いていくのが見える。そのうちに身体中が赤い蒸気を発し始めた。マントラを唱えながらアダムタッチをしていると、ああそうだ私は神だったなあと思い出すような気持ちになる。エネルギーがだんだんと満ちてきて、身体がぐねぐねと動き出す。エネルギーが内側から身体を揺り動かす。天から糸をたらされて、この地球の上に置かれた私は、操り人形のように踊っているようなそんな感じがする。お腹が熱い。私から発する赤い蒸気で部屋中が赤く赤く満たされていくように感じる。

私はまるで初めて人間というものを見るかのように、驚きをもって肉体に触れていく。肉体に宿った神の意識で私はこの身体を今、確かめている。仙骨に触れる。身体がのけぞる。腰が熱い。身体の中が宇宙空間になった。身体の中が宇宙空間なら、この皮膚の外側が私なのだろうか。私は今、開いた両目で皮膚の外側に広がる。私を見ている。第三の目はこの皮膚の内側に広がる。宇宙空間を見ている。私は驚きをもって部屋の中を見渡している。これはすべて私だ。私と宇宙空間の境目を支えてくれている。この身体のなんと愛おしいこと。

ジョイパールにアダムタッチしていく。大きくて熱いエネルギーが膣から入ってくる。そのままオーガズムを迎えて、下から突き上げてくるエネルギーに、身体がそりかえって、少し身体を左によじって、左肩で身体を支えた。

「安心しなさい。私の子どもたち。どうか私の姿を見届けて、その肉体に宿る記憶があなたをこの場所にとどめてくれる。私たちがこれからどこへいくのかどうか見届けて」。そう地球が言うのが聞こえた後、全身がまた痙攣しはじめて、一瞬の間に全身を震えが走ったあと、私はゆっくりと目を開けて自分の手のひらを見た。合掌。私の作ったこの世界はなんて美しいんだろう世界に対する信頼のようなものが私の中に生まれた。

18日目
寒い。今日は仕事中に私は波動を下げることをけっこう楽しんでいるんだなという事に気づいた。低い波動に寄り添うような気持ちで仕事をしている。接客前に気光天をすると、神意識になってギャップが出てしまうので、接客後に気光天でクリーニングしておくくらいがちょうど良い。そうすると少し高い波動の気配が残ったまま低い波動に寄り添えて、良い仕事ができる。ずっとこの寄り添う感じを楽しんできたけれど、でももう十分に味わったので飽きも感じている。今はもっと宇宙を目指したい気もするから、純度を上げるように整えていく必要も感じつつも、まだこの世界を楽しみつづけてしまっている。

そういった思いがときどき過りながら、気光天とアダムタッチをしていく。エネルギーが身体中をめぐってうねりだす。吸い上げては降ろしてきて溜めてみる。なんだか楽しい。ジョイパールに送ったエネルギーとともに、震えが会陰から頭頂部へ抜けていき、腰が痙攣する。反り返った身体を左肩で支える。そのまま身体の重さを感じていく。重さの幸福感。この重い身体が私を地面に置いてくれる。ずっとこうしていたいと思う。生まれ変わっても、またこの重たい重たい身体に宿ることができますように。

19日目
この1年半か2年ほどの間、ずっと閉じこもりつづけていたけれど、何日か前に扉を燃やし尽くしたことで、何かが溶けたようにも感じた。今日は他の人の秘儀レポートも読みたくなって、その感覚の変化がなんだか不思議だった。それと同時にさみしさを強く感じた。会いたい人に会えないさみしさを感じた。もっと愛されたいという思いがわいてきた。愛されるってなんだろう。必要とされたい?結局それが出てくるというのは、私の中でそれが起こっているということであって、私はもっと私に必要とされたいということなのだろうと思った。

アダムタッチをしながら「私はわたしに必要とされていない」と呟いてみる。すごくしっくりくる。そうか、私はわたしに必要とされていなかったのか。自分をもっと満足させてあげたいな。触れられている私の意識は、どうして満たされていないのだろう。ああ時間が無いからだなと気づく。もっと自分に時間を与えてあげたい。もっともっと私のことが知りたい。そう思いながら全身に触れていくと、身体が少し嬉しそうに答えてくれたのを感じた。

20日目
いつの間にかあと2日となりこの3週間を振り返る。最初の頃はもっといろいろなものを自由に見ていたように感じる。でもレポートを出し始めたことで、自分で自分を封じ始めた。見えたら書かなければならないから見たくないと思っている。変なことを書きたくないと思っている。でもその一方で今の私が感じることを、思う存分に表現していくことが、地球を愛することになるのだろうと気づいてもいて、もうなんでもいいから書いてしまえばよいのではないかと思い始めてもいる。

気光天を何周か繰り返すうちに、全身から黄金の湯気がわきたった。遠くから鳥の声がきこえる。私は黄金の弥勒菩薩となり静かに微笑みをたたえている。おりんの音がきこえる。静かな倍音のような音。とても美しくて心地良い。静かに静かに、ずっと流れ続けている。広がったり縮んだり、その音が様々な形になって、私の頭上を流れていく。「我は、神なり」。トーラスは肉体をありありと感じさせ、私に肉体的な快楽をもたらす。その肉体は白い閃光によって消滅し、エネルギーだけが残る。その広がり、無が有であることのうねり、間。そういったものに私の存在がフォーカスしていく。天。神に繋がり私は神意識となり、喜びを打ち上げていくだけの存在となる。肉体・エネルギー・魂。その円の中を私達は繰り返し繰り返し、自由自在に行き来する。

気持ち良すぎて身体が壊れてしまいそうになる。部屋の中に弥勒菩薩のエネルギーを置くことでその不安も薄れていくように感じる。肉体を離れてしまっても構わない。私はわたしの喜びを全うしようと思う。目を閉じているのに眩しくてたまらない。部屋の中が黄金の光で満ちている。赤いエネルギーと黄金のエネルギーが、身体の中でとぐろを巻いている。一気に部屋の中が真っ赤になり、赤い色で弥勒菩薩が照らされている。まるで炎の中にいるようだ。私の身体から赤い炎が吹き出している。呼吸をするたびに私の身体から、赤い炎が吹き出していく。弥勒菩薩が目を開けて私を見た。目が合った。すると炎は黄金の色にかわり、黄金の炎の中で私は弥勒菩薩と見つめ合う。いってしまいそうなのをこらえて、アダムタッチを続けていく。弥勒菩薩が右手を伸ばし、私の頭頂部に手を置いた。私はそこから光を吸い降ろして、丹田へと流し込んでいく。細胞の一粒一粒が黄金に輝いていくのがわかる。アダムタッチで触れている箇所が、肉体ではなく、ただのエネルギーの塊のような感触になっていく。肉体に触れているのかどうかもうわからなくなっている。私が触れているこれはなんだろう。私は何に触れているのだろう。私はクレーンゲームで吊るされたぬいぐるみのように、頭頂部にふれる弥勒菩薩の手からぶらさがるエネルギーの塊となった。

これでよい。もう肉体にこだわらなくてもいい。私はただのエネルギー体になって、ゆらゆらと漂う喜びの塊になろう。私はもう味わいたいものはすべて味わった。あとはもう喜びの塊として、ただのエネルギー体としてこうして存在していればよいのだ。頭頂部から下りてきた弥勒菩薩の手が、私のほほをなでた。首から肩へ。そのまま腕を撫で下ろして指先まで。「さあ全部吐き出してあなたの喜びを世界に撒き散らして」。弥勒菩薩の手が私の喉に触れる。私の口から金色の光が飛び出して、宇宙の彼方まで散っていった。

ゆったりと足を伸ばして少し開いて、今日は足の間に鏡を置いて、じっくり見ながらジョイパールに触れていく。指を優しく上下に動かしていく。骨盤がゆっくりと前後に動き始める。ああ、気持ちいい。また部屋が真っ赤に、炎の中につつまれていく。「さあ、解放してあげよう。あなたを愛している。好きなところへ行けばいい。ここに居なくてもいい」。エネルギーで全身が痙攣しはじめる。弥勒菩薩が目の前に立ち、私の炎に包まれながら、黄金の光を放っている。その黄金の光が私の会陰から吸い込まれていく。横たわってジョイパールに触れる。弥勒菩薩が光の柱となり、私の足の間に立っている。腰が動く。どこからか喜びの雄叫びが聞こえる。

弥勒菩薩が私の頭頂部に手を置いて、私の頭をなでている。いつのまにか弥勒菩薩はイエス・キリストの姿になり、やはり右手を私の頭に乗せてなでながらほほえんでいる。もうすべて手放していこう。この肉体に刻まれてきたものもすべて、地に足など付かなくても構わない。私は行きたい場所へ行き、そこで喜びを発する。ただそれだけの存在になろう。

突然、突風のようにオーガズムが訪れた。私は全身をそりかえらせて、コルコバードの丘のキリスト像からマチュピチュのような場所を通って一気に宇宙へと打ち上がった。白い人のところまでたどり着いて、静かに抱きしめあった。溶け合って、ひとつの白い光になった。もう地球にいなくてもいいのかもしれない。もうこれ以上地球に執着するのは、もうやめにしよう。私はただの白い光の塊だ。地球に戻ってきた私をイエス・キリストが優しく抱きとめて、「おかえり」と囁いた。「さあ、すべきことをしなさい」。

21日目
奈良に来ている。秘儀1サイクル目の最終日を生まれ故郷で迎えることができてなんだか嬉しい。西に来ると身体がゆるむ。地霊が歓迎してくれている。私の肉体の故郷。今日は会いたかった人に会えて、少しだけ触れ合うことができたので、身体が優しくぽかぽかとしている。触れたらすごく熱を持ってしまうのではと思っていたけど、予想していた感じとは全く違って、とにかく安心感が大きくて、ぽかぽかと暖かさが身体中に広がっていった。ホテルに戻って軽くシャワーを浴びて、秘儀を始める。

ベッドに腰掛けると、ちょうど目の前に大きな鏡があり自分の姿が映っていた。その自分の姿と見つめ合いながら、気光天を始めた。神意識になるにつれ、鏡に映る自分の姿がただの肉体として捉えられてきて、肉体と意識は分離していき、ガラスごしに見知らぬ誰かと見つめ合いながら、呼吸をしているように感じられてくる。初めての感覚。

そのままアダムタッチをしてみる。ガラスの向こうに座る女性が、自身にアダムタッチをする姿が見える。その姿はとても美しくて、ただ眺めているだけで、愛おしさが沸き起こってきた。なんて美しいのだろうと、しばらくぼんやりと眺めていた。だんだんと、これはどうやら私の肉体のようだと認識しはじめた。するとどうやら私は私を愛しているようだと認識しはじめた。どうやら私は私を愛しているようだ。私は私を愛している。触れていく箇所が、今日はどんどんと緩んでいく。身体中がどんどんと緩んで、重く重くなっていく。さっき触れ合った感覚が思い出されてくる。仕事中によく感じるような、溶岩のような赤いエネルギーとは異なる。ただただ暖かい遠赤外線のようなエネルギー。身体が安心してさらに緩んでいく。丹田呼吸を続けながら、アダムタッチをしていくと、身体が緩んだまま気持ち良さが、どんどんと下腹部へと集まってきた。

そのままジョイパールに触れてみる。今までにないくらい、ジョイパールが固く膨らみ蜜が滴っていた。すごいと思わず呟く。ジョイパールを優しく優しく静かに撫ではじめる。気持ち良さと、愛おしさと、幸福感と、エネルギーが光を放って気が遠くなりそうだ。さっきたくさん、撫でてもらった背中に手の感触がまだ残っているのを感じて、安心してまた身体が緩んでいく。心地良い。その安心感に包まれて、ジョイパールをゆっくりと撫でつづける。心地良い。ふわふわと幸福感に包まれていく。初めて、秘儀の途中で眠りに落ちた。そうして目が覚めて、起き上がって鏡を見るとこれは誰だろうと思うくらい無垢で優しい顔をした自分が映っていた。

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